藤沢周平短編集。
表題の「たそがれ清兵衛」他、全8編が収録されています。
いずれも、普段は冴えない下級武士が変時とあらば白刃を奮って活躍する、いかにも時代劇!といった展開。
ある意味ステレオタイプなのですが、その中でスカッとする活劇もあれば、何とも後味の悪い話もあって、読んでいて飽きないバラエティーに富んだ一冊でした。
表題作は、山田洋次監督作「たそがれ清兵衛」の原作。
タイトルは「たそがれ清兵衛(映画)」なのですが、大筋は「たそがれ清兵衛(小説)」収録の「祝い人助八」なので(ややこしい)、映画観てから読むと、アレッ?って感じになること間違いなし・・・。
黒澤明の「羅生門」と同じパターンと言いましょうか。
映画の続編?にあたる「隠し剣 鬼の爪」、「武士の一分」が観たくなってきました・・。
たそがれ清兵衛と同じく小説がそのまま原作ではないみたいなので、映画みてから原作読むのがいいんじゃないでしょうか。