会社人生で必要な知識はすべてマグロ船で学んだ


会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ (マイコミ新書)

マグロの冷蔵保管技術を研究していた筆者の元に突然「マグロ船にのれ!」という辞令が。
一度出港すると数ヶ月間は帰港できない閉鎖空間で、気さくな乗組員との交流を通じて、ネガティブだった筆者が色々と学んでゆく、自己啓発本。

いわゆるライフハックとしては目新しい所は皆無で、マグロ船に乗るより読書してた方が・・・
という気がしないでも。
さらに言わせてもらうと、この本の最大の欠陥は、読んでいてマグロ船の空気が伝わってこない所です。
先日読んだ「白鯨(上)」は当時の漁師街の雰囲気や、大海原にて腕一本で生きていく漁師の篤い信仰心といった”空気”にあふれてました。
まぁ古典の名作と比較されると困るし、そもそも文学のつもりで書かれていないのかもですが、決定的な筆力の拙さが鼻につきました。

「会社の会議活性化のための研修を云々」する会社の代表さんとなると、著作が”マグロ船ルポルタージュ”だとセルフブランディング的にはNGだったのでしょうかね。

辛口なレビューになってしましましたが、会社の社長から薦められたので読んだので、何かしらコメントしないとマズそうなのですが・・・
さて、なんと報告すればいいんだか。

帯ェェェ・・・

寝ても覚めても本の虫

5月に亡くなった、アタック25の司会で有名な児玉清さんの書評エッセイ。
児玉さんのイメージからすると、純文学とか哲学等の書評かな、と思って読み始めました。
意外にも紹介されている作品が欧米のエンターテイメント小説ばっかりで驚きました!
しかも、本の紹介から飛び出して、児玉さんの思い出や関連作品のお話でなかなかカラフルな書き味。
自分はこのジャンルだと「ダビンチ・コード」しか読んだ覚えが無くって、知っている作品は”マディソン郡の橋”と”羊達の沈黙”ぐらいなのですが、とても楽しく読めました。
翻訳版が出るのが待ちきれずに原著を読み漁るという児玉さんが言うには、
洋書は何冊も読んでいると、いつの間にか直感のようなものが研ぎ澄まされて、単語が分からなくても何となく読めるようになるそうです。
そこは先日紹介した「ビッグファットキャットの~」の話と一致していますね。
やっぱり読むしかないんだなぁ。
がんばろう。