オーバードライブ作成 素材集め篇

 

ここ最近更新が滞っておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今度はオーバードライブの作成を依頼されました。
四月の割には寒い日が続いて辛かったり、
先日誕生日を迎えて30歳目前の29歳になったりで、何となくダウナーな感じ!
それでも色々と活動を継続していると話が舞い込むもので、
またバンド仲間からエフェクター作成の依頼を受けました(ちょっと営業をかけましたが)。
ありがたいことです。
今回の依頼は”オーバードライブ”。
ファズやディストーションに比べると柔らかい歪が特徴ですね。
が、しかし手元にオーバードライブの作例情報が少なくて困ってしまいたした。
ファズならたっくさんあるのですが。
ですので、以前紹介した「ド素人のためのオリジナルエフェクター作成」に掲載されているオーバードライブ作例をコピーしようと思います。
こういった歪み系エフェクターは性能よりも音色の個性の好き々々で評価が変わってしまうあたり、製作家としては切ないですが、逆に好みによって色々とカスタマイズできるような感じに作ろうかと思ってます。
外装は例によって某キャラクターの痛い仕様。
何のキャラかは秘密ですが、自分は第四部までしか読んでいないので実は良く知らないという・・・。
あと多分”オーバードライブ”とは縁があると思う。

ともかく恐れずガンガン作っていきましょう。
まずはパーツの紹介から。

 

ステレオ・モノラルジャック
普段標準プラグをぶっ刺している中身の正体。
ギターやベースの信号は全部モノラルなんだけど、”プラグを刺すと電源が入る”仕様にするのにステレオジャックを使う。
音声信号回路+プラグが刺さったら電源がアースに繋がる回路 といった感じ。
配線次第では両方ステレオジャックで問題なかったりする。

 

LED

電気を通すと光る。

赤にするかはデザインが固まってきたら依頼主さんと相談。
10個で100円。
写真のは5mm玉だけど、3mmぐらいのほうが使い勝手が良いかもしれない。

3PDTフットスイッチ

3回線を一踏みで同時に切り替える、みんな大好き、トゥルーバイパスの要。
一個650円もする。
ヒトが踏んでも壊れない堅牢性と回路切り替え機構から考えると妥当な値段か・・・。

電池スナップ
スナップってなによ!
調べたら服の留め具からの派生なのかなぁ、とわかった。
ギタリスト的には手首のスナップが命なんですが。
9V電池を繋ぐ端子+ケーブル。
下のDCジャックに繋ぎます。

 

DCジャック
ACアダプターからの直流電源をエフェクター回路に送る入り口。
最近気がついたんだけど、上のような電池スナップを使って電池から電源を得る時は配線に注意が必要!
端子が3つあるけど、センターマイナスの場合、センターがマイナスで使えばOK。
残り二つはプラスにするんだけど、ここが注意所。
2個の端子はDCジャックが刺されていない状態では内部で繋がっていて、機能的に区別が無いんだけど、片方(a端子)はDCジャックが刺さると回路全体から切り離され、片方(b端子)はDCジャックと繋がる。
つまり、a端子には電池を繋いで、b端子にはACアダプターを繋ぐと、DCジャックの抜き差しで電池とアダプターの使い分けができるわけ!!
つい最近まで勘違いしていたのだけど、電池とACアダプターに繋がる端子は共用でいいのかと思っていたけれど、電池とACアダプターを同時に繋ぐとやっぱりマズイ。
電源が並列接続になるから電圧が1/2になりますわな。
LED光らせるだけなら問題ないけど、前回作ったLoopBoxに電池スナップをつけなくって正解だったという事ですな。
(本当は電池入れるスペースが無くなってしまったからなんだけど)

 

オペアンプ NJM4558(右) + ICソケット(左)

増幅回路のキモ、オペアンプ。
オペアンプは回路の中で、前後に任意の抵抗を接続してやると、任意倍に信号を増幅してくれる便利素子。
中身はトランジスタと抵抗とコンデンサとダイオードの集合体。
手作りしようとすると基盤一面使用せざるをえないムズカシイ回路がワンチップで手に入るブラックボックス。
と、オペアンプを基盤に実装するのに使う台(ソケット)。
オペアンプ、もとい内部のトランジスタはで熱に弱いので、半田はソケットに付けて済ませます。

こんな感じでコンバイン。

オペアンプ,ソケット共に裏側の端子が小さく細いので、発泡スチロールやスポンジに刺して売ってくれました。
トランジスタ&ソケット
オペアンプの中身の一つの増幅素子。
多分音量の調整に使う。
左上の長いのはソケット。
熱に弱いトランジスタの保護用に基盤に実装される他、線の形をした足を持つ素子なら何でも刺さるので、半田付けなしでパーツの交換ができるといいなって所にも使う。
もちろん使う分だけ切って使います。
こんな感じでコンバイン。
抵抗

一山幾らの回路界の足軽雑兵・・・なんてことはない。
100個でまとめ買いするに値する重要パーツですよ。

コンデンサ

円筒形のアルミ電解コンデンサと水色の積層セラミックコンデンサ。
熱特性とか高周波特性などに違いがあるんですが、まぁそんなに気にしない方向で。
ダイオード
信号を一定方向にしか通さない素子。
コンデンサは逆電圧がかかると壊れるのでそれを防ぐ為に入れれているのかと思われる。
光らないLEDと言うか、光るダイオードがLED。

 

ユニバーサル基盤

無数の穴の周りが銅箔で縁取られています。
ここに素子を実装。
これも必要な分だけ切り取って使います。

可変抵抗&ツマミ

抵抗値がツマミのひねり角度で変わるステキ素子。
抵抗値を直感的に変えられるので、オペアンプやトランジスタの増幅率を調整するのに使います。

あとケースを用意しないといけないんですが、基盤のサイズが未定なので保留。
作り手としては小型化を目指したいんですが、痛くするなら少し大きめの方が絵柄が映えるので、悩ましい。
とりあえず基盤を組んでから考えましょうー。

超簡単 お金の運用術

超簡単 お金の運用術 (朝日新書)

世の中には色々な金融商品があって、儲かったり儲からなかったりしているらしいです。
本書はそういった群雄割拠というより跳梁跋扈とした金融界で、割と手間をかけずになるべく多く投資利回りを得られるやりかたを紹介しています。
ざっくり書くと、貯金をETFという投資信託の一種に投資して、事故とか病気とかで大金が必要になったら部分的に解約してお金を作って運用する方法。
もちろんもっと細かくHow-Toがありますが。
ETFとは「証券取引所で取引される投資信託」のことだそうで、あんまり儲からない代わりに割りと安定しているんだとか。
つまりローリスクローリターンなんでしょうか。
自分の乏しい経済知識ではETFの安全性が評価しきれなかったので手を出さないことにはしましたが、本書後半の「お金のあれこれ簡単レクチャー」は参考になりました。
「自分自身の財産を管理している銀行を相手に投資の話をしてはいけない」というのは良く考えると当たり前ですが、言われて初めて気がつきました。
自分の財布の中身を見せながら値段の交渉をするようなもんですよね。
それと、昨今の貯蓄が金利でほっとんど増えない時代に数%の手数料や金利を支払うのがいかにマズイ事なのか。
いかに借金をしてはいけないか という事もよくわかりました。
割の良い運用方法を知りたい、というより、この本をきっかけに実用的な経済のアレコレを学び始めるのに良いかもしれません。

知的生産の技術


知的生産の技術 (岩波新書)

ノート術やメモ術の本を読むと、高確率で名前が挙がるライフハック本の古典。
”知的生産の技術”という事で、ネタ集めから、資料の整理法、考えた事を文章で発表する所までのテクニックを紹介しています。

本書がススメるノート術というのが、ノートではなくカードに書いていく方法。
カードと言ってもトランプみたいな小さな紙片ではなく、B6サイズの中厚紙。
なぜB6という珍しいサイズを選ぶのかと言うと、持ち運びの利便性と、きちんとした文章で記録を残すのに十分なサイズだからだそうです。
書いた内容の整理・分類には、とじられたノートよりもバラバラのカードのほうが良いんだとか。
確かに、メモとかノートは全部同じノートに次から次へと書いていきなさいという本を読んで、半年ぐらいA4ノートに日記等書いていたんですが、閲覧性が悪くて、いつの間にか書かなくなってしまったし。

自分も”カード式”と言うものを実践してみようと思って、オキナのプロジェクト・ペーパーを買いました。

カードというにはペラいけど、レポート用紙の1.5倍ぐらいは厚いし。
一冊200円ぐらいなので、1枚あたり2円と中々お手頃。

どこまで続けられるか、三日坊主で終わらないか心配ですが、ここはがんばるしかない。
本書の序論は、こう締めくくられていました。

知的生産の技術について一番かんじんな点はなにかといえば、おそらくは、それについて、いろいろとかんがえてみること、そして、それを実行してみることだろう。
たえざる自己変革と自己訓練が必要なのである。

情報収集なんかは積み重ねが大事で、ある程度オートマチック化していく必要があるかと思いますが、やはり常に問題意識を無くさない姿勢も必要なんだとおもいました。