再読 EVERNOTE「超」知的生産術


EVERNOTE「超」知的生産術

本書を読んでから本格的にEvernoteを利用し始めました。
webページやブログエントリーをクリップしていくのが主な使い道なのですが、だんだん整理がつかなくなってきました。
なもんで、本書を読み返して再起を図ります。
そこで考えた事を2点。

・やっぱり基本はマドルスルー
整理術というより整理論になるのですが、”「整理のための整理」はしない”というのが大事のよう。
整理と言うのは手段であって目的ではないという事ですね。
あくまで情報を引っ張り出してきて活用するのが目的なので、あんまり整理に時間を費やしてもしょうがないじゃない?

・モバイルからの整理
現状、Evernoteにアクセスするのは主にiPhoneからなので、整理方法もモバイルでやりやすい形を考えるのがいいのではないかと思います。

例えば、タグ付けをする場合。
PCで新しくタグを着ける時は、タグの名前を入力する必要があるので、当ブログみたいに各タグ(ラベル)に番号を振って、テンキーでタグを選択できるようにするのが重要だと思うんですが、
モバイルだと、一覧からタップでタグ付けできるので、そんなにタグの番号付けが重要ではないかもしれない。

そこらへんもマドルスルーで、最終的に洗練させる方向で。

学問のすすめ 現代語訳

学問のすすめ 現代語訳 (ちくま新書)

一万円札の肖像でおなじみの福沢先生の歴史的名著の現代語訳版。
オリジナル版は明治時代の出版当時としては、庶民にも読みやすい文体で書かれていたそうなので、現代人が読みやすいように訳してくれるのはありがたいと思う。
「学問のすすめ」が説く、目指すべき到達点は”自主自立”を成し遂げるということ。
これは開国してから日が浅く、世界をヨチヨチと渡り歩き始めた当時の日本の感覚による物だと思いますが、今の日本人にも求められる所なんじゃないかと思う。
“独立の気概がない人間は、国を思う気持ちも浅い”
ともおっしゃってますし。

独立とは他人に依存する心がないこと。
何物にも依存しない確固たる自身を確立する為に学問をし、各人に生じる義務を全うしてこその独立。
「学問のすすめ」なので、冒頭に勉学の奨励が来るのはわかるけど、そのすぐ次に義務の遵守を持ってくる所が凄いと思った。
神社の御神体を粗末にする等のエピソードから、唯物論者だと思ってたが、古いものを検討なしに批判し、新しい物を迎合する姿勢も批判していて、バランスを取っているのは流石だと思った。

会社人生で必要な知識はすべてマグロ船で学んだ


会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ (マイコミ新書)

マグロの冷蔵保管技術を研究していた筆者の元に突然「マグロ船にのれ!」という辞令が。
一度出港すると数ヶ月間は帰港できない閉鎖空間で、気さくな乗組員との交流を通じて、ネガティブだった筆者が色々と学んでゆく、自己啓発本。

いわゆるライフハックとしては目新しい所は皆無で、マグロ船に乗るより読書してた方が・・・
という気がしないでも。
さらに言わせてもらうと、この本の最大の欠陥は、読んでいてマグロ船の空気が伝わってこない所です。
先日読んだ「白鯨(上)」は当時の漁師街の雰囲気や、大海原にて腕一本で生きていく漁師の篤い信仰心といった”空気”にあふれてました。
まぁ古典の名作と比較されると困るし、そもそも文学のつもりで書かれていないのかもですが、決定的な筆力の拙さが鼻につきました。

「会社の会議活性化のための研修を云々」する会社の代表さんとなると、著作が”マグロ船ルポルタージュ”だとセルフブランディング的にはNGだったのでしょうかね。

辛口なレビューになってしましましたが、会社の社長から薦められたので読んだので、何かしらコメントしないとマズそうなのですが・・・
さて、なんと報告すればいいんだか。

帯ェェェ・・・

EVERNOTE 超 知的生産術


EVERNOTE「超」知的生産術

Evernoteを使った情報収集とアウトプット法のヒント集。

情報をEvernoteに送るツールやアプリ情報、
集めた情報の整理術、
アイデアの練り方とその発表方法が満載でした。
2011年1月に出版された本ですが、まだまだ情報の鮮度はイイ感じです。

ウチのBlogはアウトプットというより読んだ本の記録置き場となっているので、情報としてはEvernote内で完結できちゃうレベルですよね。
「知的生産」というレベルを考えると、なかなか頭が痛い所です。

自分の小さな「箱」から脱出する方法


自分の小さな「箱」から脱出する方法 (Amazon)

自分が箱の中にいる状態、つまりオープンマインドになっていない状態だと、
いかに周囲を巻き込んでダメになっていくか、という話。

中途採用された上級職員の研修という形でストーリーが進んで、とてもわかりやすい。
順を追って話が進むのが明快です。
「自分を裏切る」のをきっかけに自己欺瞞が自己正当化に変わり、他者への攻撃に転じていく過程は固唾を飲みました。

事の大小に関わらず、人と関わる仕事をするにはまずオープンマインドを心がけようと納得させてくれる一冊でした。