ラヴクラフト全集 (5)

ラヴクラフト全集〈5〉 (Amazon)

読み終わりました。
ニャル子さんでおなじみ、ラヴクラフト御大の創元推理版全集の第五弾。
いよいよクトゥルフ神話っぽい話が続々出てきました。

今回は収録作品を一言ずつ紹介っ
ネタバレ注意です!

・「神殿」
漂流したドイツ軍の潜水艦が海底で異様な遺跡を発見する
→人のSAN値が下がるってこういう事態か・・・。

・「ナイアルラトホテップ」
大激変が起こったある都市にナイアルラトホテップと名乗る男が現れ、人々を導く。
→ご存知ニャル様がタイトルの一本。短編で、言ってる事も断片的なのでよく分からないのですが、人々を狂気の深淵に誘おうとする一途な姿勢は正に這いよる混沌。

・「魔犬」
墓荒らし二人組みが、墓から盗んだ魔よけの翡翠を狙う名状しがたい何者かに狙われる。
→面白い。呪いのアイテムさっさと捨てろよ!と思うけど、カタルシスに向かう過程が面白い。

・「魔宴」
古代より脈々と受け継がれた儀式に参加した主人公が目撃した物とは!?
→あー、やっぱり生きてはいないんだ!

・「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」
医師のウェストは遺体を蘇生させる実験に没頭し、常に新鮮な死体を探し求める。
→今までのラヴクラフト作品の中でダントツのキモさ。しかしラストが百鬼夜行というか妖怪大運動会で拍子抜け。

・「レッド・フックの恐怖」
精神を病んだ元刑事が危険な街レッド・フックで見たものとは?
→19世紀終盤のアメリカのダウンタウンと奇妙な教団、不気味な儀式は不思議とマッチする気がする。

・「魔女の家の夢」
魔女が住んでいたという部屋に下宿した学生が夢の中で宇宙の深淵に導かれる。
→夢の中の狂気が徐々に現実に現れてくる過程がゾクゾク面白。

・「ダニッチの怪」
ダニッチ村に生まれたウィルバー・ウェイトリイは驚異的な速度で成長し、魔術の研究に没頭する。ネクロノミコンを求める彼が死んだとき、ダニッチ村を壊滅に追い込む事件が始まった。
→クトゥルフ神話の中でも有名な一本。邪神の血を引く魔術師の暗躍が面白。後半は怪獣映画に。

・「『ネクロノミコン』の歴史」
→公式クトゥルフ神話設定。

と、今回は深淵を追及しすぎてSAN値が低くなってしまった連中の話が多かったです。
邪神に深入りは禁物ですね!
アザトホート様がみてる。

ラヴクラフト全集 (4)

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お久しぶりのラヴクラフト全集。

収録作は

・宇宙からの色
・眠りの壁の彼方
・故アーサー・ジャーミンとその家系に関する事実
・冷気
・彼方より
・ピックマンのモデル
・狂気の山脈にて

の7作。
巻末にラブクラフト自身による「怪奇小説の書き方」みたいなのが載っています。

第四巻はラヴクラフト作品の中でも科学的志向の強い物が集められています。
「宇宙からの色」なんかは放射性物質や化学物質で汚染された大地を想像せずにはいられないし、「狂気の山脈にて」では当時の最新仮説であった大陸移動説や南極大陸の地理について大いに言及したりとなんかすごい。

ただ、「狂気の山脈にて」はひたすら設定を聞かされたみたいで、読んでいてすごい疲れました。
しかも長い。
自分としては「宇宙からの色」が面白かったです。
クライマックスも劇的だし、だんだんと怪異が進行してくるのがゾクゾクくる。 
ニャル子さんの元ネタと言うか、クトゥルフ神話の体系に入ってくる話は少ないです。
「ピックマンのモデル」に出てくる”屍食鬼”と「狂気の山脈」の”古きもの”ぐらいでしょうか。
 ニャル子さん関連でラブクラフト話でヒット数が稼げそうなうちにラブクラフト全集を読み進めたいなと思います。 

少女不十分

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作家である”僕”が作家未満の大学生だった頃の話。
通学途中で少女がトラックに轢かれる事故に遭遇する。
その時その場に居合わせた少女の友人”U”の行動を目撃した”僕”。
”僕”を作家たらしめたトラウマの6日間が始まる。

戯言シリーズや偽物語シリーズで人気の西尾維新の最新作。
西尾先生は戯言シリーズと刀語しか読んでないのですが、本作は今までの作品とは打って変わってメタフィクションというか、なんと言うかな作品。

穏便に済まそうとするほど身動きが取れなくなってゆく展開が面白いです!

六花の勇者 (1)

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蘇った”魔神”を倒すため、6人の戦士”六花の勇者”が集結した。
その数、なんと7人!
結界に囚われ、身動きが取れなくなり、7人目が敵である事に気づいた6人は疑心に苛まれつつ脱出方法を探るが・・・

モンスターが跋扈し、魔法が火を噴くファンタジー世界にあっての推理小説といった感じ。
主人公が追い詰められながらも”7人目”を暴く推理が見事です。

悪魔の手鞠唄

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昨日から家のルーターがイカれて、PCがネットに繋がらなくなりました。
早く何とかしないと…

それはさて置き、横溝正史の悪魔の手毬唄読み終わりました。

今は忘れ去られた手毬唄の歌詞通りに次々と起こる殺人事件。
古い伝承を巧みに事件の流れに絡ませて、何ともオドロオドロしい雰囲気を出す辺りは横溝正史の真骨頂と言った所でしょうか!

たしかに小学生の頃一回読んだはずなのですが、ほっとんど覚えてなかったですね…