ループボックス作成 配線&完結篇


 

2月始めに作り始めたループボックスが遂に完成しましたー。
工期は休工期間を入れて、一ヶ月って所。
配線で地獄をみましたが、ちゃんと動作するものが作れました。

作り始めるまではこういう作業が面倒くっさとうで億劫でしたが、やればできるもんですね。
ループボックスに関しては電気的知識よりDIYの知識のほうが活きてくる感じではありますが。

完成品

ラベルに穴あけ。
筐体に空けたフットスイッチとLEDの穴に沿ってデザインナイフで切っていきます。
ここは特に難しい事も無く。
でもカッターだとちょっと難しいかもしれない。
続いて筐体へのパーツの組み付け。
一番底にくっつくLEDから付けていったんですが、穴に通すと意外と背が高くて。
表面から飛び出て見えるので、間抜けな感じに。
左側LEDに注目!
LEDの根元を細く切ったセロハンテープで太らせて対応しました。
いい感じの高さになりました。
しかし、ブラケット付LEDにしたほうが質感が良かったかなぁ、とも思う。
LEDは消灯時透明になるのを追加で買ったんですが、LED穴径がちょっと小さかったので、前に購入したものを使用。
消灯時にちょっと色が見えます。
LEDの切り替えで回線を確認するとなるとこの方がいかなぁ、と思いますし。
次に取りい出しますは”ホットボンド”。
グルーガンとも言います。
木工用ボンドと同じで、言わば糊なんですが、即効で硬化するので、パーツの固定に使える便利グッズ。
銃の後方に伸びている棒状の樹脂(ボンド)を熱で溶かして塗布します。
でろりーん
固定完了。
真ん中の赤色LEDがONの時はループをバイパスし、OFFの時は左右どちらかの緑色LEDが光り始めて、繋がっているLoopを表示するようになります。
なんですが、この後の配線作業中、右の緑色LEDが取れてしまって困った事に。
LEDを完全に覆うぐらい塗布しておいたほうがよかったですねー。
標準ジャック、スイッチ、DCジャックはナットで固定。
配線準備完了。
しかしここからが地獄だったぜー。
地獄終了。
配線に使った線が太くてスイッチに配線するのがタイヘンでした。
LEDが取れてしまった所はテープで固定。
これは苦し紛れ。
配線図とか用意したいんだけど、どうしたらいんだろう・・・
手書きじゃ汚いですしねぇ。
先も述べましたが、三つあるLEDの光り方で繋がっている配線がわかる仕組みになっています。
ここに一工夫というかがあるのですが、LEDは色によって発光時の電圧降下値(Vf)が違うんですな。
赤色がVf=2.2[V]ぐらいで緑色がVf=3.0[V]ぐらい。
値の違うLED同士を直列に接続して発光させると、回路中の電圧が、Vfが小さい方に統一される?みたいな?
簡単に言うと、赤色LEDと緑色LEDを同時に光らせると赤色の方しか光らないよ。って事ですな。
これを利用して緑色LEDのON/OFFを制御しています。
つまり、このループボックスは、ループのA/Bを表示する緑色LEDは常にどちらかが点灯しているのですが、バイパス時は赤色LEDが点灯するのでVfが小さくなって見かけ上消灯している状態になるのです。
大した工夫ではないんですが、おかげで配線を簡略化し、LEDに接続する保護抵抗を一個に抑えることができました。
どうでもいいですか?
ですよねー。
実際に動かしてみて動作を確認。
バイパスとコンプレッサーとオーバードライブの切り替えと地味な構成ですが、ちゃんと動いてました。
家でいじったぶんにはノイズ無しでいい感じなんですが、実戦だとどうなんですかね。
来週には依頼主サマにお渡しです。

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事始篇
検品篇
追加で買出し篇
穴あけ篇
塗装+α篇
配線&完成篇
Next!→資料,総括&反省篇

ループボックス作成 塗装+α篇


 

実に2週間ぶり、ループボックス作成の更新です・・。

ラッカースプレーで筐体に塗装をしていきます。
まさか小中坊の頃、ガンプラ作りに精を出した経験が生きるとは・・・。

まぁ、じっくりゆっくり進めたので時間がかかってしまいました。
依頼主サマのご意向により、貼り付けるラベルの用意も少々手間取った感じですが、なかなか質感よく作成できました。

我が家の塗装ブース

塗装前準備。筐体の全面をやすりがけです。
こうすると塗料の食いつきがよくなるはず。
400番ぐらいの耐水サンドペーパーでゴリゴリ。
いよいよ吹きつけ。
まず使うのが、四角く囲った”サーフェイサー”。
ラッカーで溶いたパテを吹き付けて下地を作ります。
パテなので、ある程度の大きさの傷を埋めるのにも使えます。
本来なら”プライマー”という金属専用の下地塗料があるらしいのですが、プラモデル知識準拠でサーフェイサーを選びました。

ぶしゅー。
有機溶媒の懐かしいにほひ・・・。
写真で3度吹きぐらい。
一度の吹きつけを微量にして、何度も吹いていきます・・・。
途中どうしてもホコリが付着してしまいますが、その場合は完全に乾燥するのを待って、1000番のサンドペーパーでホコリを落としてから吹きなおします。
謎のシボシボが出る・・・
なんだこれ・・・
吹き上がり
穴あけの時に書き込んだメモが見えてしまっている・・・。
サーフェイサーかけると見えなくなるかと思ったんですが、これは計算違い!
しかも、赤丸の箇所がボコボコになってしましました。
これはサーフェイサーの吹きすぎで垂れてきた結果。
メモ書きが見えているのもあり、一旦剥がして吹きなおしました・・・。
底面のフタパーツ吹き上がり。
本体の方は写真撮り忘れ;;

次に色付け。真ん中の赤いので吹いていきます。
ぶしゅー
OK!
今度はうまく行きました。
ここまでで5日ぐらい。

次にラベルの作成ー。
依頼主ご指定の絵でラベルを作ります。

EVA:Q

エヴァQのアスカですすねー。
ちゃちゃっと画像編集してラベルでドーン!

今回ラベルに使ったのはこちら。

A-oneの耐水ラベルシート、ホワイト光沢。
厚みが0.15mmと薄かったのと、ヨドバシにプリントした見本が置いてありまして、なかなか質感が良かったので採用しました。

角を丸くするパンチ
ラベルの角を取るのに使いました。

ラスト。
表面をクリアコートでコーティングしていきます。

水性アクリル塗料を吹き付けて、軽い傷なんかは防げるようになるはす。
ラベルがテカテカ光沢、塗装が半光沢と明確に質感が違うので、その補正にもなるはず。

そんなこんなで外装完成ー。

トップコートの威力はすごい。
一吹きでグッと落ち着いた仕上がりに。

外装でえらい時間がかかってしまいましたが、初めてにしてはイイ感じかなぁという出来栄えかと思います。
依頼主様に気に入ってもらえるといいんですが。
それではパーツ組み込んで完成させます。

ループボックス作成関連記事
事始篇
検品篇
追加で買出し篇
穴あけ篇
塗装+α篇
Next!→配線&完成篇

ループボックス作成 穴あけ篇


 

いよいよ筐体に部品を取り付ける穴を開けていきます!
今回のループボックスに開ける穴は12箇所。
アルミダイキャストボディーにドリルでドリドリ穿っていきます!
まさに穿孔。
やーっとDIYぽくなってきましたね!

穴あけ完成形

まず穴を開ける場所を決めるために型紙を起こします。

定規で測って寸法を出して、穴を配置。
割と余裕の無い大きさのケースを選んでしまったので慎重かつ大胆に記入していきます・・・。

リア面の標準ジャックが4個並ぶ所が狭そうですね。

完成した型紙を物理的にコピー&ペースト!

この状態で依頼主サマに見てもらってGOサインを頂きました。

一般的なエフェクターケースの穴あけでは、筐体に中心線と穴あけ点を直接書き込んでいくみたいですが。
自分の場合、立体物に正確に中心線が引ける気がしなかったので、型紙を貼り付ける方式をとりました。

開ける穴の中心点にポンチでドーン!
ポンチとは先の尖った鉄の棒。
ハンマーで筐体に打ちつけて、ドリる点を刻印していきます。
こうしておくとドリルを押し当てた時に先端がブレないのでいいのです。

ドリルでドーン!
フットスイッチの穴が直径12mmという巨大サイズなので、会社のボール盤を借りました。
徐々に太いドリルに替えながら穴を広げていくので、30分ぐらいかかりましたが、本格的な工作機械を使って作業すると早い早い。
電動ドライバー+リーマーで作業するのに比べれば相当な早業のはず。

そんなこんなで一番上の穴あけ完成図のような感じになりました。
いてもたってもいられず、パーツを仮組み。
写真はリア面が正面。

パーツの配置はこんな感じ。
両隅の背面ジャックが本当にギリギリだったみたいですね・・・
これでループボックスも一つのヤマ場を越えたと言うか何というか。
残る塗装,配線,+αがんばって、早く依頼主さんにお渡ししたいです。

ループボックス作成関連記事
事始篇
検品篇
追加で買出し篇
穴あけ篇
Next!→塗装+α篇

ループボックス作成 追加で買出し篇


 

ループボックス部材を追加で買出しに行ってきました。

今回のキモは4PDTスイッチ!
一個¥750!!
これが秋葉原でもなかなか売ってないのでした。
あと、テスター,半田ゴテ等の電子工作基本ツールを少々。
先週の買出しで見つからなかった4PDTスイッチ。
今回はラジオストアーのパーツランドさんで買って来ました。

A/Bのループを交互にON⇔OFFさせるようにするとなると、4系統のON⇔OFF機構が必要になってきます。
間違ってたらゴメンナサイなんですが、おそらくこんな感じ。
1.Aループに送る信号⇔アース
2.アース⇔Bループに送る信号
3.Aループ信号をスルー/ループ選択スイッチに戻す⇔Bループ信号をスルー/ループ選択スイッチに戻す
4.Aループ用LED⇔Bループ用LED
これを3系統ON⇔OFFの3PDTスイッチでやろうとすると、上の1.と2.を合体させて
1.Aループに送る信号⇔Bループに送る信号
2.Aループ信号をスルー/ループ選択スイッチに送る⇔Bループ信号をスルー/ループ選択スイッチに送る
3.Aループ用LED⇔Bループ用LED
こうするしかない、と思う。
そうなると、OFFにした方のループがアースに落ちないので、シールドがちゃんとしてないとノイズが乗る・・・かもしれない。
でもケースがアルミダイキャストなのでシールドは問題ない・・・かもしれない。
はじめてのエフェクター作成なのでスペック重視のパワープレイでいきますっ!
次ー
LED赤&緑 各10個で¥100
前に赤緑はダメかなと書きましたが、赤緑LEDを追加で購入。
回線表示LEDは赤と緑でいきます。
ニッパー ¥430
金属線を切る用。
ニッパーは持っているのですが、プラモデル用なので、おそらく金属にはNG。
そこそこの値段の割りに、刃先もきちんと揃っててイイ感じです。

半田ゴテ入門セット ¥1530
半田ゴテ,コテホルダー,半田線,半田吸い取り線,ヒートクリップ,ソルダーアシストがワンパックになった入門セッツ。
これだけ入ってこの値段。
しかも日本製。
デフレここに極まるって感じですね。
使い方は後々。
テスター ¥1000
秋月電子オリジナルモデル。
何となく反応が悪いですが、必要十分だと思う。
探針が内臓できるのがグー。
ブレッドボード ¥200
半田付けなしで回路を組むことができる、実験用基盤。
ループボックス作成には使用しないですが。
サーフェイサー/カラースプレー/つや消しトップコート
塗装用。
赤く塗って三倍の性能を目指します(違
以上ー、本日の買い物でした。
次こそケースの穴あけで更新したいです。

ループボックス作成関連記事
事始篇
検品篇
追加で買出し篇
Next!→穴あけ篇

ループボックス作成 検品篇


 

部材を購入してきたならば次にするのは、部材に不良が無いか調べる”検品”です。
ループボックスの場合、抵抗やトランジスタやらは使用しないので、「電気がちゃんと流れるか」と「寸法」を調べます。

モノラルジャック 導通検査

テスターを使ってプラグとの接点とハンダ付けする端子が繋がっているか、ジャック入り口部分とアース端子が繋がっているか検査。
音声信号が通る端子とアース端子が繋がっていると、音が出なくなるので、そこの絶縁も調べます。


上の画像がテスター。
赤と黒のケーブルが繋がった針を測定対象に当てて、抵抗値や電流、電圧等の測定ができます。

電気が通っていると「ピー」と鳴ります。
摘める所がある場合は、わに口クリップを使うと手が離せて便利。
DCジャック 導通検査
DCジャックも同様ー。
導通と絶縁!

スイッチ動作検査
スイッチのON/OFFで端子の繋がりが切り替わるか調べます。
接点が9個もあるからめんどくさい・・・
写真撮り忘れましたが、電池スナップもOK。
導通は全部OKでした。
続いて寸法を調べます。
ステレオジャック 寸法測定
ケースにあける穴の寸法をチェック。
ノギスという測定器でジャックの外径を測定。
実際は大きさを見ながら穴あけするので、そんなに精密に測定しないでOK。
スイッチとDCジャックも同様に測定。
そんなこんなで検査完了。
導通と寸法は全てOKでした。
いやーよかったよかった、と思いきや
分かりづらいですが、プラグが差し込まれる穴が歪んでいて、抜き差しできない状態でした。
写真じゃ分かりにくいですが、実際見ると見事に曲がってるんですよ。
買うときにちゃんと確認しないとダメですね・・・。
ともかく、これで作成準備は完了。
いよいよケースに部品を取り付ける穴を開けていきたいと思います。

ループボックス作成関連記事
事始篇
検品篇
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