上達には練習が不可欠で、ある程度の時間と労力を投資しないといけない物です。
そんな”上達”の認識を考える一冊。
本書のテーマは、練習の効率化というより、「上達することによって、認知構造が変容する」という点にあるように思います。
序文に書かれてますし。
つまり、ある程度上達すると課題としているモノの見かたが変わるという事。
真正面から見ると50円玉と竹輪の見分けがつかないが、上達する過程で俯瞰的な見方を覚えて、奥行きから判別がつくようになる・・・みたいな。
物へのアプローチのしかたが多様になると言いますか・・・。
自分はギターを始めてそろそろ丸15年になります。
長くやっているだけあって、初期に比べると自分でも分かる程に上達していて、
昔の自分では到底見えなかったような見方ができているなぁ、というのが体験としてあります。
ですので、本書で述べられている認識論には、ウンウンと同意しっぱなしでした。
数値化できない”上達”というパラメーターを論ずるのは難しいですが、一旦上達を体験した人ならすんなり飲み込めるはず。
伸び悩んでる人にオススメです。