半分の月がのぼる空 (1)

  

三重県伊勢市の病院に入院中の裕一は同じく入院患者の理香と出会う。
淡々として、且つイマイチ起伏の無いストーリーなんですが。
なんですが、何だかすごい心惹かれる。
場面の一つ一つに何か琴線に触れる、確かな風景が描かれている気がする。
それも飾り気の無い筆致で。
自分は完全版で読みました。
原作のライトノベル版との違いは
・挿絵が無い
・台詞が伊勢弁に変更になっている
だそうです。
挿絵はまぁ好みの問題ですが、台詞の伊勢弁は良いですね。
ラノベからライト純文学にレベルアップした感じがします!
完全版・上は3巻まで収録されているので、ちゃちゃっと読みたいです。

狼と香辛料 (1)

ちょっと前に映像化された話題作。

ビッグウェーブに完全に乗り遅れて読み始めました。

行商人ロレンスは商いの道すがら、豊穣の神で賢狼の”ホロ”と名乗る少女と出会い
彼女が北方の生まれ故郷に帰るまで共に旅をすることになった。
ある日銀貨のレートに関する儲け話を持ちかけられたロレンスは話に乗る事にしたが・・・

経済的な寓話とライトノベルを合体させた大傑作。
ホロも老獪で魅力的だど、
自分の置かれている状況や相手の利益になる事、打撃になる事を
巧みに引き出して交渉するロレンスがカッコイイ。

ホロ:「貨幣が国の力を表しているのはいつの時代も一緒のようじゃの」
通貨の価値でひどい目にあってる国もありますけどね!

刀語 第三話 千刀・ツルギ

西尾維新の大河
ラノベノベル、刀語の第三巻。

いきなり第三巻で恐縮です;

3本目の刀、千刀・ツルギ(金偏に殺)を収集するため、

とがめと七花は出雲の三途神社に赴き

所有者敦賀迷彩と対決する。

「映像化」だの、「実写だったらどうする」だの

メタな発言が飛び交う本文は読んでて爽快。

敦賀迷彩の、割り切れてるけど割り切れてない

カラッとしてるけど陰湿な所に惚れる一冊!

”この世界はばかばっかりだ”

赤朽葉家の伝説

桜庭一樹の「赤朽葉家の伝説」読み終わりました。

いつぞやにイレギュラーエレクトロンさんがオススメしていた「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」を読んで桜庭ワールドに入りました。

本文の一行目、一言目から明確な伏線になってるんですが、伏線の使い方が巧みすぎてスゴイ。
謎かけになったり、物語のテンポを加速させたりと、これぞ伏線の見本みたいな感じ。

やや長めなんですが、ザックリ読めてしまうこと間違いなし!

あと、語り部の祖母の幼年期の話から始まるんですが、おばあちゃん激萌える。

次は何読むですかね…

ラヴクラフト全集 3

読み終わりました!
「這いよれ!ニャル子さん」の元ネタを把握するべく読み始めたラヴクラフト全集がやっと三冊目。
確か全七巻だったかな…

イースの大いなる種族が出てくる「時間からの影」を収録。
大いなる種族は他の邪神と比べると、ややマイルドな被害で済むんだけど、やっぱ迷惑だよなー。邪神って!

次は「赤朽葉家の伝説」読みます。