眠れなくなる宇宙のはなし

人類の、宇宙に関する考察の歴史をまとめた一冊。
世界は3匹の象の上に乗っていて、その下に巨大な亀がいて、
さらにその下に自らの尻尾を咥えた蛇がいるという、古代インドの世界観から、
「世界は10次元空間に漂う薄い膜のような存在」という”ブレーン宇宙論”まで網羅。
10次元空間云々の”ブレーン宇宙論”と、その基礎になる”超ひも理論”については、
振動する弦で全部の素粒子ができているという話を聞きかじっただけだったので、なかなか興味深かったです。
ちょっと詳しい本を読んでみたいと思います。
前に紹介した人類が生まれるための12の偶然宇宙は何でできているのかの内容とリンクするところが合って、それぞれの話を統合すると大まかな現代宇宙論が頭に入る気がします。

経済ってそういうことだったのか会議

経済の基本を対談式で分かりやすく解説しているよー、と聞いて読みました。 
対談しているのは小泉内閣で活躍した竹中平蔵氏とピタゴラスイッチの仕掛け人 佐藤雅彦氏。 
2000年に書かれた本なのですが、12年後となっては予言書の様相を呈しているスゴイ本。
リーマンショックが起きる8年前にアメリカ主導のグローバリゼーションに警鐘を鳴らしているし、通貨の話で欧州の通貨統合に触れて、成功か失敗か「以外と早い内に結論が出る気がします」 と締めくくってる所なんかゾクゾクしました。
アメリカによる消費主導の経済の流れについても触れているのですが、
竹中氏はこれだけ見通しがついているのに、なんで小泉政権下でデフレ対策を取らなかったり、
最近では、TPPに賛成したりするんだろう、と不思議でならないのですが、
よくよく考えると、竹中氏は小さな政府主義の人でしたね。
釈然としないけど納得! 

モチベーション3.0

あけましておめでとうございます!
本年も奇妙なスタラクタイトをよろしくお願いします。
2012年の目標を考えようと思って読み始めた本が、やっと読み終わりました。

モチベーション3.0とは、報酬や処罰によって強制される動機(モチベーション2.0)に対して、
「学びたい」とか「創造したい」等の内発的な動機を指しています。
人間は内に秘めた向上心や自己実現をモチベーションの糧として行動ができるもので、それが最大の収穫を生む方法だと本書で言われています。
自己実現と自己愛を履き違えると、ゆとり教育になってしまいそうですが、
マスタリー(熟達)の章で、自己実現は人から与えられる物ではなく「長期目標を達成するための忍耐力と情熱」によるものだと言っています。 
大きな目標に向かっていくにはコツコツいくしかないって事ですね!  
いわゆるビジネス書なのですが、一年単位の目標ではなく、一生涯に渡る目標の話でした。 
今年もコツコツ更新がんばります! 

いつまでもデブと思うなよ

自分の体重は今朝の測定で63.4kgでした。
9年前からコツコツ痩せ続けて、26.6kg落とせたのですが、
後3kgどうしても落とせず、悩んでいます。
新しいダイエット法を導入したくて、本書を読みました。
食べたものと食べた時間をひたすら記録していくという「レコーディング・ダイエット」を提唱しています。
食事ログを解析する事によって無理なく太る行動を避けるようにするというコンセプトです。
これは自分のダイエット経験から見ても間違いなく効果ある方法だと思います。
この、ログを解析して良くないやり方を正していく”レコーディング”という概念は、ダイエット以外に練習とか勉強にも応用できそうですね。
『レコーディングはすべてに応用可能な、「奇跡を当たり前にする」技術なのである』
2012年にトライしてみたいことがまた一つ増えました。
また、太っている人は体からの食欲に無頓着であると指摘しています。
これは、体が「十分食べた、もう食べたくない」という欲求を発しても、
「好きだから」とか「食べ放題で元を取らないと」という頭脳の欲求が優先されるという状態を指しています。
食べ残しは申し訳ないと思って、量が多くても完食しちゃうんですよね。
来年は常に並か小盛りで注文するようにします!

なぜ私だけが苦しむのか

ある日事故で片腕が無くなったらどうしましょう。
自分はギターをやってるので、そりゃもう想像するだけで辛いです。
腱鞘炎の為、数日間弾けなかっただけでも大ダメージでしたし。
腕に限らず脚や脊髄の損傷といった致命的なダメージ、
家族や愛する人との死別等々の理不尽な不幸に直面した時、
人は世界を敵に回して、こう思うでしょう
「なぜ私だけが苦しむのか・・・」
この疑問に応え、再起を促すのが本書のテーマです。
神や宗教というのは、不幸を予防するのではなく、絶望の淵から立ち上がるために心を奮い立たせる為のものだと作者は言います。
自分が不幸に見舞われた時だけでなく、親しい人が酷く傷ついたとき、共に歩いていくにはどうすれば良いのか。
幸いな事に自分の周りではまだ”悲劇”に遭遇した友人はいないのですが、もしもの時は読み返して、支えになれるようにしたいです。