坂の上の雲 ①

坂の上の雲〈1〉 (文春文庫)

昨年までNHKで放映されていたスペシャルドラマ、もとい”スーパー大河ドラマ”の原作です。
第一巻は秋山兄弟の父、久敬が亡くなるあたりまで。ドラマで言うと第三話の途中ですね。
「短気は損気、急がば回れ」の下りはドラマのオリジナルだったのかぁ。

明治人の気質というか、「目指すなら日本一」とか、あらゆる分野において基礎の建設と運用を一名に任せてしまうとか、明快でポジティブな生き様に憧れます。
今は・・・まぁ時代が違いますけど、自分もイキイキとした人生をおくりたいなぁ。

全8巻と長丁場ですが、さっさと読みたいです。

もっと知りたい歌川国芳

もっと知りたい歌川国芳―生涯と作品 (Amazon)

先日読んだ「浮世絵の歴史」で歌川国芳という絵師の作品が気に入ったので、画集?解説書を図書館で借りてきました。

国芳は主に武者絵で有名なんだそうですが、西洋画の影響を受けた風景画から擬人化した動物の戯画まで幅広くこなす実力派!
タヌキが雨の中走ってる所なんかもうなんとも言えない。
だって傘代わりに自分の玉袋を伸ばして頭を覆ってるんだし!
魚類が着流しを着て刀振り回してる所はある意味クトゥルフ神話を彷彿とさせる!
文政10年頃に水滸伝が江戸で流行した際、豪傑の浮世絵を描いてブレイクしたそうです。
自分もそのうち水滸伝読んでみようかと思いました。

浮世絵の歴史

 

フルカラーで浮世絵の歴史を眺める一冊。
始まりは安土桃山時代の屏風絵から終わりは昭和の現代版画まで網羅しています。
自分は今まで、美人画なんかはみんな同じ顔に見えたし、北斎と広重の違いも分からなかったんですが、
理想的な美人像を描くトレンドがだんだんと似顔絵的になっていったり、
表現の限界に挑むかのようなダイナミックな構図の北斎と構成面で凝った演出を施す広重、等と、”歴史”と銘打っていますが単なる流れの解説だけでなく、鑑賞についても詳しく書かれています。
あと、写楽は確かに独特。
美術方面は完全に音痴で、その方面の本はあまり読んでこなかったのですが、ちょっと手を出してみようかと思います。

日本の10大新宗教

いわゆる”新宗教”とか”新興宗教”のうち、10を選んで紹介?する一冊。
2000年だったか、自分が高1の時”フィールドワーク”という課外授業(?)で大阪に行った際、霊感商法で事件になっていた”法の華”の巨大なネオン看板が掲げられていてビックリした覚えがあります。
その日の夜、友人たちの前で「最高ですかぁぁぁ!?」とやって失笑を買ったのもいい思い出です。
自分は小学校の頃、地下鉄サリン事件等のオウム真理教関係の報道を見て育った世代なので、いわゆる新宗教、新興宗教の類にはかなり悪いイメージを持っています。
なので、なるべく触れないようにしてきたため、新宗教については2chでスレッドを眺たぐらいの知識しかったので、なかなか興味深い本でした。
内容としては、カルトや献金問題といった側面ではなく、各教団の成り立ちや成長の過程、その当時の社会の様子を分析しています。
明治維新や戦後の社会的混乱期に新宗教が興隆し、時代の変化によって衰退していく流れがよくわかりました。
カルトを扱わない事で、紹介する教団が仏教系と神道系に限定されてしまっているのが残念ですが偏りなく書かれているので、自分のように新興宗教=オウムというアタマの人にオススメです。