三国志 (2)(3)


三国志 (2) (吉川英治歴史時代文庫 34)

三国志(3)(吉川英治歴史時代文庫 35)
2巻は呂布絶頂篇、3巻は劉備と曹操が対立を深めて三国時代に突入する序章といった所ですかね。
勝ったり負けたり、取ったり取られたり。各雄迷ったり間違ったりとなかなか人間味に溢れてておもしろい。
負けるなら負けるで明確にフラグを立てて負けるあたりは、漢民族の理路整然としたのを好む所でかなと思った。

次巻ついに孔明登場!

(5/27,6/3読了)

妄想銀行

妄想銀行 (新潮文庫)

本朝における”ショートショートの神様”星新一のショートショート集。自宅の書棚に眠っていたので掘り起こして読んでみた。

ショートショートってその短さゆえに複線が速攻で回収される所がカタルシス。逆に複線が読めなくて最後の最後で「やられた!」となるのもまた楽しい。
本書の収録作の中で、前者は「大黒様」と「変な客」、後者は「声」と「長生き競争」かなぁ。

個人的には小説は大作主義ってか長編が好きだけど、短い中でどうまとめるか、速攻で落とすかも見所だなとわかった。

(6/6読了)

統計学が最強の学問である


統計学が最強の学問である

最近何かと話題のビッグデータ産業。ビックウェーブに乗り遅れちゃダメだぜ!みたいなノリの人が飛びつきそうな軽薄なタイトルですが、内容は至って重厚。「ビッグデータのブームに乗って一山当てようぜ!」みたいな人を強烈に牽制しています。

大事なのは統計リテラシー。どんな有益なデータ群でも切り口を間違えると見当違いの解析結果が出てしまうので、種々の統計手法の特性を理解して適切な解析をやんなきゃダメだぞ、と。

まぁ、統計と言うか解析はエクセルでデータを散布図にプロットして近似曲線を引くぐらいしか知らない自分なので、イマイチ本書の内容を汲み取りきれない所があって、なんとも無難な感想しか出てこないのがナンですが。
ただ、実験で10回中10回成功しないと存在を認められなかった時代から、誤差を受け入れて適切に解析することによって、社会とか教育とか経済とか”同じ条件なら同じ結果が得られるわけではない”分野に科学の領域を拡げたという意味で統計学は最強であるというのはわかりました。

示唆に富んだ良書でした(定型文)。マストバイ。

(7/11読了)

ルー=ガルー2 (上)


分冊文庫版 ルー=ガルー2 インクブス×スクブス《相容れぬ夢魔》(上) (講談社文庫)
ノベルス版は厚くて重いので分冊文庫版で読みました。
「お・・お前がやったのか・・・?!」
みたいな所で終わったので、早く下巻に手を付けたいです。
以下、京極夏彦妖怪シリーズ「邪魅の雫」のネタバレを含みます。

久々の京極小説。前に読んだのが・・・思い出せないけど大学時代に本書の前作「ルー=ガルー 忌避すべき狼」を読んだ覚えが。
その後「邪魅の雫」・・・?「百鬼徒然袋-風」・・・?かなぁ?
いや、確か「邪魅の雫」は「百鬼徒然袋-風」の後に読んだはず。間違いない。
「邪魅の雫」は発売された時に買って読んだので、もう8年前!
8年!そりゃー忘れるわー。その頃からブログ継続してればよかったのに。

しかし「邪魅の雫」の”あの毒”が再び出てくるとは。
いや、ぜんっぜん覚えてないんだけど、アルティメット青酸カリだっけ??
”証拠も痕跡も残さない未知の毒物”っていう何ともフィクション的に作品とマッチしないアイテムが出てきて鼻白んだりしたし、なんとも後味の悪い話だったのは覚えてる。
相変わらず説教臭い文体だけど、これぞ京極夏彦というような感じ。
これよ!これを待ってたのよ!みたいに思うあなたは京極マニア。
妖怪シリーズと百鬼夜行シリーズ、巷説百物語シリーズはまた通して読みたいなぁ。
読みたいけど・・読みたいけどページ数がハンパないよ・・・。
分冊文庫版で読めるイイ時代になりました。じゃあ読むか。
下巻につづく

8秒で幸せをつかむ「片づけ力」


8秒で幸せをつかむ「片づけ力」
一昨年部屋を大片付けして、なんとか生活できるレベルにしました。友達が来ると皆「片付いている」と言ってくれるのですが、個人的には割と雑然とした感じの部屋なので、何とかしたいと常々考えています。インテリアの選び方の本を眺めたりしてるんですが、何とも冴えない今日この頃です。
さて本日ご紹介するのは、幸せを掴むと題した「片づけ力」という一冊。
以下思った所をぼつぼつ。

“収納グッズを買いに行っても、その収納グッズは少し経てばゴミになってしまいます”(p138)

片付ける対象の分類わけが終わり、収納場所が決まった時点で収納グッズを買ってはならないという話。
そういえば自分も片付ける気持ちだけで天井まで届くメタルラックを購入して後悔したことがあります。(未だに使ってますが)
ここはグッと堪えて、牛乳パックを工作したり、靴の空き箱を利用して一時的な収納を作るのがいいそうです。その収納方法が定着したらちゃんとした収納グッズを購入するっと。

“見せる収納にするか、隠す収納にするか決めていきます”(p143)
“飾る量は(棚の)60%までに抑えます “(p144)

物を収納するにも2種類あって、見えるところに収納するのと、クローゼット等の見えない所に収納するのの2つがあるそうです。
一応本棚は”見れる”レベルには整理していたので無意識に実践していたとも言えますが、クローゼットは完全に物置と化しています。収納ではなく物置(死
見えるレベルにしたと思っていた本棚も、そろそろ収納率95%に迫ってきました。イマイチすっきりしないのはこの辺が理由かなぁ。
クローゼット内の片付けと本棚の軽量化を考えましょう・・・。
単なるお掃除メンタル本かと思いきや、意外と示唆に富む良書でした。
さてクローゼット内から何とかするか・・・。