知的生産の技術


知的生産の技術 (岩波新書)

ノート術やメモ術の本を読むと、高確率で名前が挙がるライフハック本の古典。
”知的生産の技術”という事で、ネタ集めから、資料の整理法、考えた事を文章で発表する所までのテクニックを紹介しています。

本書がススメるノート術というのが、ノートではなくカードに書いていく方法。
カードと言ってもトランプみたいな小さな紙片ではなく、B6サイズの中厚紙。
なぜB6という珍しいサイズを選ぶのかと言うと、持ち運びの利便性と、きちんとした文章で記録を残すのに十分なサイズだからだそうです。
書いた内容の整理・分類には、とじられたノートよりもバラバラのカードのほうが良いんだとか。
確かに、メモとかノートは全部同じノートに次から次へと書いていきなさいという本を読んで、半年ぐらいA4ノートに日記等書いていたんですが、閲覧性が悪くて、いつの間にか書かなくなってしまったし。

自分も”カード式”と言うものを実践してみようと思って、オキナのプロジェクト・ペーパーを買いました。

カードというにはペラいけど、レポート用紙の1.5倍ぐらいは厚いし。
一冊200円ぐらいなので、1枚あたり2円と中々お手頃。

どこまで続けられるか、三日坊主で終わらないか心配ですが、ここはがんばるしかない。
本書の序論は、こう締めくくられていました。

知的生産の技術について一番かんじんな点はなにかといえば、おそらくは、それについて、いろいろとかんがえてみること、そして、それを実行してみることだろう。
たえざる自己変革と自己訓練が必要なのである。

情報収集なんかは積み重ねが大事で、ある程度オートマチック化していく必要があるかと思いますが、やはり常に問題意識を無くさない姿勢も必要なんだとおもいました。

やってはいけないランニング

やってはいけないランニング (青春新書INTELLIGENCE)

暖かくなってきました。
今年は花粉と黄砂(とPM2.5)がキツイですが、運動し始めるにはイイ時期だと思います。
ランニングに関しては、暑いとすぐ辛くなるのでなんとも複雑な所ですが。

今回ご紹介するのは「やってはいけないランニング」。
いかにも今時の新書といった、危機を煽る感じのタイトルですが、
自分に合ったランニングフォームを探すのと、怪我をしないように衝撃を逃がす走り方の解説がなされていて、タイトルと相反して割とポジティブな一冊でした。

本書の最大の特徴は、胴体・太もも・スネの三箇所の長さの違いで3タイプの走り方を提案している点です。

肩から腰まで(=胴体)と腰からヒザまで(=太もも)とヒザからくるぶしまで(=スネ)の長さを測定し、それぞれの体型に応じて

・スネが長い→ヒザを高く上げて走る
・太ももが長い→体幹のひねりを生かして走る
・胴体が長い→脚部全体を大きく前後に振るようにする

の3タイプで走ると良いそうです。

自分は座高が高いので、胴長体型だと思ってみたのですが、測ってみた所、胴とモモの長さはほぼ同じ。
胴体<太もも+スネ  (スネ<太もも)
なので、「やってはいけないランニング」の分類だと、太ももが長いタイプの人間でした。

実際に3タイプの走り方を実践してみた所、ヒザを上げる走り方(スネ長)は足の上げ下げで体力を削られました。
脚部全体を振る走り方は、そんなに悪くなかったんですが、太もも裏側の筋肉(ハムストリングス)にドエライ負荷がかかったみたいで、走っている傍から筋肉痛になりました。
体幹を使うのが自分には向いているみたいです。

もう一点
参考になったのが、地面からの衝撃を逃がすということ。
着地に気をつける事で、前に進む推進力を殺さず、体にも負担をかけない走りができるそうです。

色々メソッドがあるようですが、まず簡単にできるのが足音をなるべく小さくすること。
足音がたたないのはそれだけ衝撃が小さいということなので、理にかなっていますね。

今年の東京マラソンは落選ということで、スタートラインにも立てなかったのですが、次回こそ出場できるよう天に祈りつつ、元気に走ってアピールしていきたいと思います。

会社人生で必要な知識はすべてマグロ船で学んだ


会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ (マイコミ新書)

マグロの冷蔵保管技術を研究していた筆者の元に突然「マグロ船にのれ!」という辞令が。
一度出港すると数ヶ月間は帰港できない閉鎖空間で、気さくな乗組員との交流を通じて、ネガティブだった筆者が色々と学んでゆく、自己啓発本。

いわゆるライフハックとしては目新しい所は皆無で、マグロ船に乗るより読書してた方が・・・
という気がしないでも。
さらに言わせてもらうと、この本の最大の欠陥は、読んでいてマグロ船の空気が伝わってこない所です。
先日読んだ「白鯨(上)」は当時の漁師街の雰囲気や、大海原にて腕一本で生きていく漁師の篤い信仰心といった”空気”にあふれてました。
まぁ古典の名作と比較されると困るし、そもそも文学のつもりで書かれていないのかもですが、決定的な筆力の拙さが鼻につきました。

「会社の会議活性化のための研修を云々」する会社の代表さんとなると、著作が”マグロ船ルポルタージュ”だとセルフブランディング的にはNGだったのでしょうかね。

辛口なレビューになってしましましたが、会社の社長から薦められたので読んだので、何かしらコメントしないとマズそうなのですが・・・
さて、なんと報告すればいいんだか。

帯ェェェ・・・

「デジタル一眼」交換レンズ入門

「デジタル一眼」交換レンズ入門 (Amazon)

先日紹介した「デジタル一眼」撮影術入門の姉妹本で、一眼レフカメラの最大のお楽しみ、交換レンズについての解説です。

カメラ本体についてもそうですが、交換レンズの選び方もギターの選び方に似てるな、って所があります。
例外はありますが、「高価なものほど良い」「欠点も個性」「使い方次第」等々です。

そういった中で
・手振れ補正はあったほうがいいよ
・単焦点50mmレンズで撮っていると広角と望遠の使い分けがわかっていいよ
といった初心者だと軽視しがちなポイントを指摘してくれて参考になりました。

どうやらこのシリーズは三姉妹らしいので、残りの一冊も近々紹介しようと思います。

地図とあらすじでわかる!古事記と日本の神々

図説 地図とあらすじでわかる! 古事記と日本の神々 (Amazon)

地図とあらすじでわかるシリーズ。
古事記神話のあらすじを追うと共に、世界の神話との関連性を指摘していきます。

日本史の常識的に考えて、神話も大陸からの影響が大きいのかと考えましたが、意外な事に、ポリネシアや東南アジアなど環太平洋地域の神話と類似性が多いんだそうです。

自分は古事記と言うと、海彦山彦とか因幡の白兎、スサノオのヤマタノオロチ退治といったエピソードを絵本で読んだのが始めかと思うんですが、今の子はどうなんですかね。